理事長退任にあたって

 

理事 岩澤 六夫

 

平成2年 柿下さんや小島さんを中心に障がいをもつ仲間が“ふきのとう”を作りました。場所は陵南中学の南隣、けやき通りに面して、私達が高尾労組懇で勝ち取った旧梶山合成()の倉庫跡。

ふきのとうが手狭になって平成11年、旧甲州街道沿いに第2ふきのとうを開設。安定した施設作りのため平成13年に「社会福祉法人」を創設。平成15年に念願だった自前の施設、ふきのとうを建設。当時は三田町会を中心に地域住民の皆さんが大勢参加して「ふきのとう工芸祭」を盛大に行い、開店前には行列ができるほどでした。

次の年、平成16年には、障がいのある人も最低賃金以上がもらえる職場をと、蕗の会の利用者・家族・職員の皆さんが立上げに参加して、八王子市が開始したペットボトルの中間処理の仕事をもらいリボーンを開設しました。

その後“いつでも使えるショートステイを”という地元の強い要望を受け、ころぽっくるを(平成18年)、次に、狭い民家で身動きも出来なかった第2ふきのとうの利用者の“車椅子で自由に動き廻れる広い施設を作ろう”という強い要望で、ひのき工房を作りました(平成21年)。

ひのき工房は、敷地も建物も余裕がありましたので、法人本部を置き、自然に蕗の会の中心に育っていきました。そして、平成274月に八王子市の不燃物処理の委託を受け一般就労の「とぶきふねん」を開所。同年12月に()エフピコ様の八王子PW工場の製造委託を受け「ぽぷら八王子」(就労継続支援A,B)を開設することが出来ました。

 

これまで約30年昼夜も、休みなく、ただがむしゃらに走り続けてきました。

それをスタッフの皆さん、利用者・御家族の方々、地域社会・都・市など行政の皆さん、全国の友人・知人の皆さんが支えて下さいました。

本当にありがとうございました。蕗の会が、各施設が今あるのはこれら皆々様の御支援のたまものです。心から感謝申し上げます。

法人全体の方針は、理事会で時間をかけて議論し、評議員会の承認をもらって進める体制が根付いてきました。それぞれの施設(事業所)も、施設長・所長や主任、サビ管を中心に職員の皆さんが利用者支援に取り組む体制が出来つつあります。

私も長くなりすぎましたので、理事長職を退くことになりました(63日理事会で決定)。これからは、今まで話をする機会も作れなかった主任、サビ管などの中堅職員や日々の利用者の支援に携わる職員の皆さんとも話し合う時間を作り、それぞれの施設の課題について、皆さんが考え、議論して常に改革していける風土作りに注力出来ればと思っています。また、当面ひのき工房のお助け隊やリサイクル、畑など外作業を分離し新しい施設作りに力を入れたいと思います。

更に、今まで土・日・祝日だけだった農作業を平日も加え、少なくとも週3日に出来ればいいなぁと思案しています。これは私自身の健康のためでもあり、ころぽっくるの児童の収穫体験や施設の昼食の材料供給、欲しい方への販売も続けたいと思います。(年間野菜売上50万円以上)

 

これからも職員や利用者の皆さんと楽しみながら働き続けたいと考えていますので皆さんのご協力をよろしくお願い致します。